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2024/1/6
コラム/季節を楽しむ和の暮らし
『野の花』 冬から春へ
日本の「いけはな」は自然の景色と移ろいを表現をしながら神様に奉る「祈り」の文化です。
まずは「いけはな」の原点『野の花』を通して春夏秋冬を意識的に感じてみましょう。
冬は葉が落ち常緑樹の季節です。
常緑の木は生命力の象徴、神木と考えられ神社仏閣では松や榊、檜などで祭壇をお祀りします。
正月の花です。
御祝なので松に水引を巻き水仙を添えました。
新嘗祭とは新米を天皇陛下が神様にお供えしその年の収穫を神様に感謝をする日です。
昔は新嘗祭から新米を食べていたそうです。
新嘗祭には生徒さんと「たてはな」を献花します。
冬の花といえば椿
韓国の古い燭台の上に小壷を置き椿一輪添えました。
こちらも同じ藪椿。
掛花入れに柳を合せました。
柑橘類は子孫繁栄や橘を吉と呼ぶことから縁起が良いとされています。
小ぶりの金柑をたっぷりいけました。
2月の節分を過ぎると春の気配がしてきます。
魔除けとして節分に柊を玄関にかける風習があります。
まだ花が少ない季節、木蓮の蕾と柊を合せました。
春の訪れを告げる黄色い花。
蠟梅
山茱萸
菜の花
水仙
春は様々な花木が咲き誇ります。
紅梅
木瓜
桃
春といえば『桜』。
大ぶりの枝を壷にダイナミックにいけました。
茶師ヒロトガワの岳間茶寮『好信楽』の床の間にて
料亭『松葉』の玄関にて。
紫は夏の訪れを知らせる色です。
オフィスエムでは初心者のためのいけ花教室をはじめ、花をいけやすいオリジナルの花のうつわの販売もしています。
季節の花を一輪ご自宅の玄関や食卓に飾ってみてはいかがでしょうか?
いけはな教室
初心者対象ですのでお気軽にご参加ください。
オフィスエムオリジナル商品
花のうつわ
https://shop.officeemu.jp/view/category/vase
筆者
松村篤史(オフィスエム代表・室礼師)
1978年10月3日生まれ 天秤座 O型
1997年3月、大阪あべの辻調理師学校卒業
卒業後は調理師としてロンドンで約2年働く
帰国後は家業の飲食店を管理、運営。
山荘無量塔の故藤林社長との出会いにより旅館業(接客、フロント)に携わる。
ロンドンから帰国後、日本文化に興味を持ち茶道・花道の勉強を始める。
旅館という舞台で日々花をいけ、室礼、お客様をもてなすことで独自の接客スタイルを確立。
35歳の時に独立、オフィスエムを立ち上げ室礼師として旅館の床の間を中心に様々な場所の空間コーディネイトを提案している。
2018年より価値伝承師として文化・食の普及活動をスタート。