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日本文化の歴史/言葉から生まれた日本文化

今回は日本文化がどのように形成されてきたのかを、

日本文化の歴史という側面から考えます。

まずは、時系列に沿って解説します。

日本の歴史は旧石器時代12万年前からはじまりますが、

日本が文明として登場するのは

中国から仏教が伝来し、

聖徳太子の冠位12階や17条の憲法が制定される

飛鳥時代(592年~710年)と考えられます。

その後の奈良時代(710年~794年)は中国から様々な影響を受けます。

この時代に

日本に現存する最古の書物『古事記』と『日本書紀』が完成されます。

中国との交流が始まった日本では、

国家の公式な歴史書として『日本書紀』を作成、

日本は、神(天皇)の国であることを海外にアピールしました。

『古事記』は、

国民に対しての歴史書として作成され、

日本の神々の物語と天皇の系譜について書かれています。

奈良時代の末期には、日本最古の和歌集『万葉集』が登場します。

平安時代(794年~1185年)は遣唐使の廃止により国風文化が登場します。

藤原家と天皇による摂関政治と荘園制度により王朝国家ができ、貴族文化が花開きます。

醍醐天皇による日本初の勅撰和歌集『古今和歌集』が登場します。

『万葉集』はすべて漢字で書かれていましたが、

『古今和歌集』では平仮名で書かれた和文が登場し国風文化を象徴しています。

文化はいろいろな芸能が長い歴の中で混ざり合い、

あるタイミングで大成します。

言葉は、

万葉集(奈良時代)から古今和歌集(平安時代)ができ、

その後、

三大歌集/万葉集・古今和歌集・新古今和歌集

平安時代の三大文学

竹取物語・伊勢物語・源氏物語

ができる歴史の中で、

宮中で歌会や歌合が活発化し『歌道』が成立し

六条家や御子左家などによる師弟制度ができ大成しました。

藤原家の滅亡により平家と源氏が隆盛し鎌倉時代に突入し、

足利将軍による室町時代となります。

室町幕府3代将軍の足利義満と観阿弥・世阿弥親子の出会いにより

『能楽』が大成されます。

織田信長が登場し足利家が滅びると『戦国時代』に突入です。

織田信長、豊臣秀吉によって千利休が登場し『茶の湯』が大成します。

江戸時代になり戦乱のない時代が250年続きます。

能楽と茶道は幕府の正式儀礼となり成熟し、

それらの影響を受けた芸能(歌舞伎・煎茶・華道、、、)が沢山登場しました。

明治維新により幕府が崩壊、

武士という存在がなくなりますが、

彼らは貴族や高級官僚となり、

日本が開国し国際交流をする上で、

日本文化を利用することで外交を円滑にすすめました。

そして最後に昭和時代

第2次世界大戦の敗北です。

日本人としての精神をリセットされ、

日本人が日本人としての認識がなくなり、

新日本人が登場し日本文化が消滅の危機を迎えています。

まとめ

日本文化の歴史は、

利休が登場する戦国時代(安土桃山)からよく考えられますが、

時系列で考えると、

まずは、平安時代に歌道が大成し、室町時代に能楽、戦国時代に茶道が大成します。

能楽の演目は、古事記や万葉集・伊勢物語などから多く題材を得ており、

他の文化に於いても和歌の影響を多々受けています。

和歌は日本語ですが、

現代の言葉とはかけ離れており

私達には身近ではなくなってしましました。

しかし、

言葉は日本文化の基礎であり、

そこを知ることでより深く日本の文化を楽しむことができるのではないでしょうか?

能楽の謡いには沢山の古い日本の言葉が使われており、

和歌を学ぶ良いきっかけになります。

初心者のための『能楽塾』では、

飯冨先生に毎回演目の見所と共に、

謡いについて解説をしていただいています。

すこし難しい世界ですが、、、

日本の文化を深く楽しみたい方には言葉を学ぶことをおススメします。

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