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日本の文化の源流は美しい言葉や「和歌」です。

日本では古来、言葉には魂が宿り良い言葉は良い結果を、悪い言葉は悪い結果をもたらすと考える『言霊思想』がありました。

美しい言葉、和歌を詠むことに功徳があるとして「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」など多くの和歌集が作られました。

万葉集の柿本人麻呂の歌に「しきしまの大和の国は 言霊の幸(さき)わう国ぞ ま幸(さき)くありこそ」 という歌があります。

これは「この日本の国は、言葉が持つ力によって幸せになっている国です。これからも平安でありますように」という意味です。

の演目には数多くの美しい和歌や漢詩が登場し、茶道では床間に禅語の掛軸が掛けられます。

このように日本文化にとって言葉は大切なものでした。

チョンさんとの出会いは、まだ山荘無量塔に働く以前に家族との正月旅行で山荘無量塔に宿泊した時でした。

夕食の前にギャラリーにうかがい作品を見せていただきました。

そこで出会ったのが『磨く』という文字でした。

まだ20代の私には高価な作品でしたのですぐに決断することができず、翌日にやはり欲しいと思い購入しました。

私はそのころ花教室をはじめたばかりで、生徒さんへのメッセージとしてこの文字を飾ることにしました。

私が山荘無量塔に務めるようになり、

時間ができるとギャラリーに遊びに行き作品を見せていただいたり、古い道具のことなどチョンさんとのおしゃべりを楽しむようなりました。

チョンさんは大分県出身の在日韓国人二世です。

1994年から作家活動をスタートし、2003年12月に山荘無量塔敷地内にあるギャラリーで展示販売をスタートしました。  

作品は銀座のメゾンエルメス駐日大韓民国大使館などに収蔵されています。

2007 年と 2012 年には、三重県の伊勢神宮に外国人として初めて3枚の墨象画が奉納されました。

私は『心音さざ波』シリーズがチョンさんの象徴的作品だと思います。

伊勢神宮にもこのシリーズが奉納されています。

モノクロからはじまり、チョンさんの色鮮やかで独特なブルーそして桜色の作品が登場しました。

このシリーズには四季のうつろい心の声を静かに表現しています。

山荘無量塔が併設する美術館でこれまでの回顧展が開催されました。

そこにはチョンさん絵描きとしての力強さ目に見えない心の豊かさを感じました。

オフィスエムは、

これから多くの方にチョンさんの作品を見ていただきご縁が広がりますように。

文章 松村篤史

室礼師・オフィスエム代表

1978年10月3日生まれ 天秤座 O型
1997年3月、大阪あべの辻調理師学校卒業
卒業後は調理師としてロンドンで約2年働く
帰国後は家業の飲食店を管理、運営。
山荘無量塔の故藤林社長との出会いにより旅館業(接客、フロント)に携わる。
ロンドンから帰国後、日本文化に興味を持ち茶道・花道の勉強を始める。
旅館という舞台で日々花をいけ、室礼、お客様をもてなすことで独自の接客スタイルを確立。
35歳の時に独立、オフィスエムを立ち上げ室礼師として旅館の床の間を中心に様々な場所の空間コーディネイトを提案している。
2018年より価値伝承師として文化・食の普及活動をスタート

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